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ジマービルトのパイカパックがメッチャいい。

ギア
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日帰りから数泊のテント泊まで1つのザックで対応できたら楽ですよね。そう思い、いろいろとザックを使ってきましたが、遂に「もうこれでいいんじゃない!?」っていう製品に出会えました。

それがジマービルトのパイカパックです。今回はそんな私の推しバックパック「パイカパック」についてご紹介していきます。

ジマービルトのパイカパックとは?

製品概要
ジマービルト(Zimmer Built)は登山やテンカラ用のバックパックを製造しているアメリカ(オハイオ州)のコテージギアメーカーです。

ホームページの無骨感がアメリカらしくていい雰囲気!釣りに行く雰囲気ではない笑

このブランドの定番製品『パイカパック(Pika Pack)』のHD(ハイカーズデポ)バージョンが非常に良い製品でしたので、レビューしていきます。

ちなみにHDバージョンは上部が巾着のような構造になっています。通常版はスナップボタンで留める構造になってますので、閉じるのが地味にめんどくさそう。

特徴と仕様

パイカパックの特徴は、軽量で機能的なデザインにあります。背面のほぼ半分を占める巨大なメッシュポケットを備え、コードで調整することで様々なサイズの荷物を収納できます。

素材にはX-pacを使用し、強靭で超軽量ながら、生地自体に張りがあるので、荷物の容量が少ない場合でも綺麗なパッキングができます。細身でシュッとしたデザインになっています。このため狭い樹林帯や岩稜帯でも引っ掛かりなく歩くことができます。

※セイルクロス(ヨットの帆)で世界一のシェアを誇る、アメリカの「ディメンション・ポリアント(dimension-polyant)社」が開発した高性能素材。セイルクロスの製造技術をベースに開発され、軽量で強靭な素材です。

テント設営後、西穂高岳にアタック。ほぼ空荷でも形状を保っている。
かなりシュッとしたフォルムにパッキングできる
背面にミニマリストパッドも装着しています

最近はSDGsの影響で、100%リサイクルポリエステル生地の「エコパック(Ecopak)」に切り替えるメーカーが多いですが、私はエコパックのCrossPly45度格子よりもX-pacのX-PLY22度格子の方がカッコ良く感じます。

こちらがX-Pac(VX21)
こちらがECOPAK(EPX)

というか私世代のおじさんハイカーにはこの斜め格子柄に「ULザックのアイコン」的なイメージを持っている人が多いのではないでしょうか?

  • 超軽量!

私のは実測では348gでした。
公式ではXpac(VX07)使用の製品重量は12.25oz(347.3g)となっていますの。結構正確ですね
※現在のHDバージョンでは環境性に配慮したECOPAK EXP200が採用されています。重量は340gとなっていますのでほぼ変わらないようです。

  • 可変する容量!

容量は20~35L。背面の巨大なメッシュポケットは15L程度の容量があり、デイハイクから2~3泊のテント泊縦走までこなせる容量の可変性も大きな特徴です。

トランギアのケトル(0.9L)も難なく収納。とりあえずなんでも突っ込めちゃいます。
  • ユニークな容量調整機構

背面のメッシュポケットはバンジーコードでメイン気室と連動して調整される仕組みになっています。一気に調整できるため、パッキングが簡単にできますが、バンジーコードの伸縮性のため、ギチギチに閉めにくい&外すときに飛んできそうでちょっと怖い感じ。ここはバンジーコードからガイラインに変更してギチギチに閉められるようにカスタムしています(後述)。

  • セルフカスタマイズが簡単にできる拡張性の高さ

このサイズのULザックとしてはかなり多くのループホールパーツが多く取り付けられており、これと付属のバンジーコードを利用することにより様々なカスタマイズが可能です(後述)。

耐久性とメンテナンス

耐久性についてはザックリ言って「メッチャ頑丈」です(雑)。
厳密にいうとECOPAKのほうが引っ張り強度で25%くらい強いんですが、実際に使ってみて体験できる性能差はほぼ無いと思われます。
まー、そもそもセイルクロスとして使用される生地ですから、人力でどうこうできるような強度じゃないんですよね。
特徴的なのはDCFに比べて『頑丈だけどしなやか』なので、擦れるような機械的刺激に比較的強いことです。DCFは超軽量ですがベースの生地が不織布ですので摩擦に弱く、取り扱いに少し気を使うんですよね~。値段も超高価ですし。なので、私の使用用途においては『雑に扱える』ってのはとても大きなメリットです。取り扱いに気を使う製品が嫌いなんですねー。そのせいでアルコールストーブも持っているんですが、なかなか活用できていません。

メンテナンスもメッチャ楽です。本体がX-pacなので私はお風呂場でブラシで擦って汚れを落としています笑。

DCFだと絶対したくないメンテナンス方法ですが、こいつはポリエステル生地を更にポリエステルフィルムでラミネートした構造になっているので表面がしなやかで擦れ耐性が高いこの生地ならではのメンテだと思います(やる場合は自己責任で)。

競合製品との比較

このサイズの製品ですと、山と道『ミニ』や、ZパックスのNELOなどが競合になるかと思います。マニアなので両方持っているんですが、圧倒的にパイカパックの使用頻度が高いです。

それぞれのスペックは下の表を参照してください

メーカーZimmer Built山と道Zpacks
製品パイカパックMININELO※1
容量20~35L25~30L38L
重量348g383g282g
価格¥29,700
※HDver.
¥ 32,000 ~36,000※オーダー¥59,400~68,200
※元値は$249
主な素材X-Pac VX07&VX21Ripstop Nylon等DCF
フロントポケットメッシュポケットジップタイプメッシュポケット
ポケット容量巨大少ない少ない
快適重量肩荷重で大体どれも8kgあたりが快適重量。MAX10㎏くらい
こうして一覧にするとパイカパックのコスパが抜きん出てますね。

初めに買ったのは山と道『ミニ』でした。Ripstop NylonとX-Pacで383g、スリムでそこそこ軽量ですが、メッシュポケットがないため、濡れたテントを収納するのに不便でした。

見た目は悪くないので、ワンデイハイク用にしていましたが、日帰り用途には少しサイズが大きいんですよね。てことで最近はほぼ使用していません。
次に購入したのはZpacks(ジーパックス)のNERO(ニーロ)38です。DCF製で282gと超超軽量。メッシュポケットも付いており、濡れたテントも収納できる。「これは最高だ!」と思って購入しましたが、どうも背負い心地が悪いですよね。

Zimmer Built「Pika Pack」
Zpacks「NELO」
山と道「MINI」


形状が下ぶくれになっているため、通常のULザックのように肩加重で背負うと、重心の位置が低すぎて荷物が重く感じてしまいます。体に引き寄せるためのロードリフターなどのギミックもないため、背負い心地的に気持ち悪くて受け付けませんでした。

ザックの背面部にシットパッドを収納できるギミックや、アメリカらしいおおらかなデザインはとても良かったですけどね。

プチカスタムして使いやすくしてみました!

  • チェストストラップにボトルホルダーを装着

両方のチェストストラップにボトルホルダーを装着しています。
左側には飲料水を、右側には広口ボトルに入れたトレイルミックスを収納。立ち止まらずに補給ができます。


U Lザックあるあるで、サイドポケットに入れた水を飲むのに、いちいちチェストストラップを緩めたりするんですが、これが地味にめんどくさいんです。
サイドポケットからの出し入れも肩関節の可動域的に地味にストレスだったので、チェストストラップの両側にボトルホルダーを装着するのはイチオシカスタムです。

大日岳でアタックザック代わりに使用。飯豊はきれいだった。
  • 背面に山と道のミニマリストパッドを装着できるように、バンジーコードを張りました。

パイカパックには背面パッドがないため 、ケトルやバーナーなどゴツゴツしたものが背面側になると背負い心地が悪化するんですが、背面にミニマリストパットを搭載することで背負い心地の向上につながりました。

このパッドは休憩時の座布団としてだけではなく、テント泊時のスリーピングマット(足元側)にもなります。

こんな感じでパッドを挟み込んでます。
  • 背面メッシュポケットの開閉用バンジーコードをダイニーマのガイラインに変更

バイクパックはメッシュポケットとザックの開閉用スライダーがバンジーコードに接続されているんですが、バックの開閉に連動してメッシュポケットが勝手に開いてしまうのがデメリットに感じる場面もありました。また、伸び縮みするコードで蓋をしているため、ザックがしっかりコンプレッションされないデメリットも感じました。出来る限りしっかりかっちりコンパクトにパッキングしたいんですよね。

ということで、バンジーコードを排して2mmのダイニーマラインに変更しています。これで荷物の多少にこだわらず、しっかりとコンプレッションしてパッキングができるようになりました。

こんな感じでカチっとパッキングできています。熊鈴は「森の鈴」を愛用。

また、ダイニーマコードに極小のコードストッパーをかませることにより、バックの開閉に連動してメッシュポケットが開いてしまうことを回避できるようにしています。

蓋を開けてもメッシュポケットがガバっと開かないので荷崩れしない。
  • 本体側のバンジーコードは横一文のみに

コードループは沢山付いてるんですが、コードループがメッシュポケットの内部についているため、メッシュポケットとバンジーコールが干渉してしまい、うまくバンジーコードを使えていない感じがしていました。

メッシュポケットの中に入っているものを別にバンジーコードで抑える必要もないかと思い、一番上側のコードループにだけ通して横一文字にしています。

サイドポケットにはサーマレストZライトソルを4パタ分に切ったものとモンベルのULフォールディングポール113の2点を収納。1番上のコードループだけで、この2つをしっかり収納できます。ちなみに2〜3泊分の荷物をパッキングした状態が以下の写真。

かなり良い感じに収納できてます。

ちなみに、使用しているテントはシートゥサミット(SEA TO SUMMIT)のアルトTR 1+、寝袋はmont-bellウルトラライトストレッチダウンハガー#3です。テントポールも中にしまっています。

メッシュポケットにはその他に雨具、ナルゲンボトル500ml(予備の水)、手袋、ヘッドライト、パタゴニアのフーディニが入っています。ULフォールディングポールはサイドポケットへの収まりが良くていいですね。

いまいちなポイント

特になし。

欲を言えば、Xpacではなく、Ultra製だともうちょい軽かったのかな?とも思いますが、コスパ悪いですからね。ウルトラ。
あと底面のボトルポケットがあると嬉しいなー、と思って調べてたらサンカクスタンド別注にボトムポケットがあるモデルあり!しかもウルトラ!これいいかも、、、!

なんて思ったんですが、私の使用用途だとほとんどゴミ箱代わりにしか使わないと思うんですよね。ボトムポケット。しかもめっちゃ高い。まぁ、ウルトラ製のザックではどれもこんなもんなんで¥41,800はお値打ちかもですが。

そんなわけで、パイカパックは自分の山行スタイルにピッタリな製品で多くの人に積極的におすすめできる良品だよって紹介でした!

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