登山やキャンプでお湯を沸かしたり、簡単な料理を作ったりするときに便利なのがケトルです。ケトルはさまざまな種類やサイズがありますが、今回は私が愛用しているトランギアのケトル、 TR-324のスペックといい点・イマイチな点、おすすめのカスタマイズ方法などをご紹介していきます。
トランギア TR-324とは?
トランギアは1925年に創業したスウェーデンのアウトドア用品メーカーで、ストームクッカーやメスティンなどのクッカーで有名です。
トランギアのケトルは軽量で丈夫なアルミ製。蓋部分の取っ手の素材やサイズ違いで全6種類ありますが、今回ご紹介するTR-324はその中でも真ん中サイズの容量900mlの樹脂取っ手モデルです。
トランギア TR-324の性能
- 重量は190グラム(公称)と非常に軽く、サイズは直径13.5センチ、高さ7.5センチとコンパクトです。ザックに入れてもかさばりません。ちなみに私のは173gと公称よりも結構軽めです。
- 持ち手にはラバーチューブがついています。ラバーチューブは熱くならないので、火から外すときに便利です。焚き火に放り込んでの使用も可能ですがハンドルについているラバーチューブが溶けるので、取り外して焚火にかけるのが推奨です。火加減に自信があればそのまま焚き火にかけても大丈夫。私はまんまと少し焦がしてます。
- 蓋の取っ手は樹脂で出来ています。そのまま焚き火にかけても大丈夫ですが、樹脂製の取っ手も溶けるし燃えるのでこちらも火加減には注意しましょう。
- 容量は0.9リットルで、1~2人分のお湯や料理にちょうど良い量です。
- アルミ製で熱伝導が良く、ケトルの底の面積が広いためお湯が早く沸きます。
- アルミなので基本錆びません。また、落として凹んだりしてもハンマー等で叩いて治す事ができます。焚き火に放り込んで真っ黒になってもスチールウールで表面を擦れば削り落とせ、総じて高耐久の良い製品です。
- スウェーデンらしい独特なデザインで、コロンとしたフォルムがカッコ可愛いです。きれいに使っても、焚き火に放り込んで真っ黒にしても映える素晴らしいデザインです。
↑この雰囲気。良い。
トランギア TR-324のいい点
- 軽量。公称190g(実測173g)
- ソロもしくはデュオにちょうど良いサイズ感。
- 湯沸かしが快適
- お手入れ簡単
焚火に掛けて煤だらけになってもスチールウールで擦って洗剤で洗えばまぁまぁきれいになります。いい感じに味が出てきます。
- フライパンとの相性抜群
私が愛用しているキャプテンスタッグ「たためるミニパン16cm」にすっぽりスタッキング出来ます。
- アガるデザイン
バーナーに乗せても、焚き火に放り込んでもさまになるフォルム。
https://www.iwatani-primus.co.jp/products/trangia/kettles-cookers/tr_324.htmlより引用
トランギア TR-325のイマイチな点
- 工作精度は海外産のそれ。同ブランドのメスティン同様、箱出しの状態だと切断面のバリが気になりました。引っ掛かりが気にならなくなるまで400番程度のサンドペーパーでのバリ取り推奨。
- 注ぎ口の大きさが少し太いため、ドリップコーヒーを淹れるなど繊細に水を注ぐのが苦手。
- 蓋にストッパーが付いていないため、お湯を最後まで出し切ろうとすると蓋が落っこちてしまう。
- フライパンのスタッキング性は良いが、ケトル内部を使用したスタッキングはそれほど効率よくスタッキング出来ない。また、ケトル内部を収納に活用する場合、タオル等を使わないとカチャカチャうるさい。
- 加熱により持ち手のラバーチューブが溶ける。
- 加熱により蓋の樹脂取っ手が溶ける。
上の2点はいずれも火加減の問題なので使用時に注意していれば大丈夫。むしろ少しボロくなっても、その経年劣化を「味が出てきた」と感じる事ができるデザインなので無問題。ハンドルの持ち手が焦げてしまった場合は、市販のシリコンチューブを使用して 持ち手をDIYする事もできます。
蓋の取っ手が溶けるのが嫌やって人には蓋の取っ手がステンレスになっている製品(TR-SN325)等もあります。次の項ではイマイチな点の解消方法についてやっていきます。
改造すると更に便利に!
トランギアケトル TR-325は、そのままでも十分便利ですが、少し手を加えることで、さらに使いやすくできます。ここでは、おすすめのカスタマイズ方法をいくつか紹介します。
- 注ぎ口をペンチやラジオペンチなどでつまんで細く調整する。
ペンチなどを利用してケトルの注ぎ口を少しずつ調整します。水を注いでみていい感じに注げるように自分好みにしていきます。アルミだからこそできる改造ですね。
ちなみに私はドリップコーヒーを淹れる時は専用のドリップケトルを持っていくので注ぎ口は特に改造していません。
- 蓋の裏側の部分をラジオペンチなどで外側へ折り曲げて返しを作る。蓋を戻してみて、軽く抵抗があるくらいの閉まり具合に調整するのがオススメ!
アルマイト処理や蓋の外れ防止など「出荷前にやっておいてよ~」という気もしますが、そこは海外製品。ひと手間加えて自分好みに改造していくのも楽しいもんですよ!
まとめ
以前は軽量化の観点からBRS-3000Tとチタンクッカーを使用することが多かったのですが、最近は、山での食事をより有意義なものにしたいと考え、アルミケトルやフライパン、チタンコッフェルなどを調理用具として持って行ってます。
登山の際に何を重要視するかによりますが、コース定数20程度の一般的なルートをのんびり歩く場合、カリカリに軽量化するメリットはそこまで大きくないと思います。
トランギアのアルミケトルは基本的にはお湯を沸かすことしかできない単機能の製品ですが、1度に多くのお湯が快適に沸かすことができますし、何と言ってもその佇まいがキャンプサイトの雰囲気向上にオススメです!キャンプ・登山で使用するケトルを探している人は検討してみてはいかがでしょうか。
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