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コスパ抜群の冬山ギア!!ワークマンのトレッキングメリノ 長袖ハーフジップを徹底レビュー

ギア
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先日、ワークマンで2024年新発売の「トレッキングメリノ 長袖ハーフジップ」を購入しました。驚きの2,900円という激安価格。

これからの季節の登山にちょうど良さそうな製品でしたので詳しくレビューしていきたいと思います。

普段の雪山ではトレールアクションパーカを使ってます

秋冬の登山やバックカントリーでは、モンベルのトレールアクションパーカを愛用しています。厚すぎない生地、適度な保温性、ストレスのない着心地、と言うことのない性能ですが、何点か不満がありました。フロントジップが渋滞するため「レイヤリングで着心地が悪くなりやすい」点と、素材が化繊なので「着続けると臭いが出てくる」点の2点です。

フロントジップ渋滞?

フロントジップ渋滞問題とは、ベースレイヤーの上にフロントジップのミドルレイヤー、さらに一番外側にフロントジップのハードシェル。寒い場合には、ミドルの上に更にフロントジップの化繊やダウンの中綿ジャケットを追加すると、フロントジップが3重になり、体の前側でジッパーが渋滞する問題です。

基本的にはベースレイヤー、ミドルレイヤー、ハードシェルの3着で行動していますのでそこまで問題になることは無いのですが、ミドルレイヤーは行動中ずっと着続けるものになりますので、トレールアクションパーカのハージップとかがあればいいのに、と以前から思っていました。

※調べたらありました笑!mont-bellマジでなんでもあるな。

登山における臭い問題

化繊のウェアなので仕方ない面もありますが、トレールアクションパーカは一度付いた臭いが取れにくいように感じていました。おっさんなので仕方ないのですが、化繊のウェアはこの臭いが付きやすく落ちにくいように感じます。

ウィックロンのような光触媒で防臭性のあるような生地でも臭いが生地に染み付くような気がします(自分自身の感じ方の問題かもしれません)が、、ウィックロンも昔のパタゴニアのキャプリーンのような激臭にはならないので、おそらく防臭効果自体はしっかりあると思っています。

昔のキャプリーンは半日するとマジで臭かったですからね・・・。

この点でもウールは他の素材を寄せ付けない防臭性能を誇ります。アンモニア臭も酢酸臭も消臭(吸着)でき、効果は永続的。素材によっては洗うと低下してしまう消臭性能も、ウールは水洗いだけでリセットが可能とまさに登山用アンダーウェアのために生み出されたかのような素材です。

驚異の消臭力 その1(消臭メカニズム)|ウール博士のウールブログ
記事一覧ページです。人と地球に「やさしい繊維」~ウール~。環境負荷の少ないエコ素材で、様々な優れた特性を持つ「ウール」の情報を学べます。

外観

ワークマンブランドの中でもアウトドアラインであるField Core(フィールドコア)ラインでの発売になっています。

表記からハイクキングやトレッキング用に開発されたアンダーウェアということが読み取れます。しかし2,900円とは・・・。圧倒的なコスパですね。

袋がパンパンです。他のウール製品よりボリューミー。
スーパーエクストラファインメリノウール100%表記。

使用素材はスーパーエクストラファインメリノウール100%!ホンマカイナ。

ちなみにスーパーエクストラファインメリノウールはウールの等級では最上級のグレードに位置しています。当然希少で高価なはず。なんですが・・・。

ランク繊維の太さ(μm)
スーパーエクストラファインメリノ直径16.5~17.5
エクストラファインメリノ直径18.5~19.5
ファインメリノ直径20~21
ミドルメリノ直径20~22
ストロングメリノ直径23~25
スーパーエクストラファインメリノなので、直径16.5~17.5μmの繊維で作られている。というわけですね。

ちなみにmont-bellのスーパーメリノウールはその一段下のエクストラファインメリノを使用しています。mont-bellのウールアンダーより高品質な素材を使ってる!?マジで!?

ただし、mont-bellのスーパーメリノウールはウール85%+ポリエステル15%の混紡率で、即乾性と耐久性を付与しています。この混紡率もなかなか考えられていて、さすがはmont-bellだなー、と感じます。

更に、mont-bellのスーパーメリノウールはEXPウェイト(厚手)になると生地にナイロン2%とポリウレタンが1%入ります。厚手になってしまう分、着心地が悪くなるので、伸縮性に優れるポリウレタンを添加することによって快適な着心地を演出しているものと推定しますが、こういった細やかな配慮もさすがはmont-bell!細かい日本人気質を感じるところです。

ウール85%+ポリエステル15%の混紡率。
素材はエクストラファインメリノを使用。

サイズ感

着用サイズはMサイズ。165cm/60kgのやや肩幅がっちりめ体系でこんな感じの着用感です。

素人採寸ですが、身幅49cm、着丈64cm、袖丈69cmでした。ラグランスリーブのため肩幅は測れませんが、私は通常肩幅46cmで着用しています。

袖口にはずり上がり防止用にサムループが付いています。細かいディティールですがあると嬉しい機能です。サムホールだとなお良いのですがコストアップに繋がりますので悩ましいところ。

サムループ。割り切ってこんなんでいいんでしょうね。
ジッパーカフが付くが形状は要検討かも。

ジッパー上部は皮膚に直接あたらないようジッパーカフがついています。しかし末端の処理が少し不格好な気がする。シルエットが安っぽくなるので縫製かカッティングの変更でいい感じにして欲しい部分ですね。

まー、バラクラバ被ってハードシェル着ますから、どうせ見えなくなるところですし着心地的には気になりません。来季のバージョンアップに期待したいです。

良い点

圧倒的な安さ

これでしょう笑。メリノウール100%の長袖アウターでは考えられない値段です。2,900円。というか、メリノウール100%ですよ?2000円代で買えることが信じられません。

ちなみに競合になりえそうな他の商品だと1万円行くのは当たり前。スマートウールなんかに至っては¥18,000近い値段ですし、我らがmont-bellのメリノウールプラスアクション ジップネックですら1万超えですからね。

ファイントラックのハーフジップ。これはポリエステル63%、ウール37%の混紡率。

ウールの消臭効果はすごい!

ウールは臭くなりません。これはマジ。

おじさんたちだけでなく、テント泊で数日風呂に入れないような環境に行く若者にも強くウールのウェアの着用をおすすめしたいです。南極のような極地に行く人達が使用するような素材ですからね。良いのは当然っちゃ当然。

なんだかんだでウールの防臭性能は未だ他の繊維が太刀打ちできないレベルにあると思います。こうやってだんだん肌着がメリノ化していってます笑。

チクチクしない!

私は結構服の着心地にうるさい方で、アランセーターとかのアイランドニットはほぼ着用できないんですが、このメリノウールは気持ちよく着用可能です。はじめは少し警戒して着用したんですが、着初めにほんの少しのザラ感を感じたくらいの印象で、その後は全く気にならずに一日気持ちよく着用し続けられる着心地です。ウールとしては今までで最上級の肌触りだと断言できます!

生地が厚すぎない

ワークマン公式では生地の厚みに関する記載が無かったので、生地厚に付いては個人の感想になりますが、昨年出ていたワークマンのトレッキングメリノと同じ位の厚みに感じます。mont-bellでいうと中厚手くらい(スーパーメリノウール M.W程度)の感じかと思います。オーバーヒートしにくく調整しやすくいので登山時にはこの厚すぎないのは良い点になります。

・サムループが付いている

レイヤリング時に袖のまくれ上がりを防止するためのサムループが袖口に縫い付けられています。ちょっとやっつけ感がありますが、付いているだけで役目は果たしますのでこれはこれでありでしょう。ここらへんでコストを下げられているんでしょうしね。サムホールを付けて値段が上がるくらいならこのくらい割り切って作るのはアリだと思います。

2024/11/10追記

サムループ要りませんでした。正確に言えば用を成しませんでした。

サムループの素材が製品と一緒の生地っぽく、非常に伸縮性の有る素材でしたので、「サムループが伸びて結局袖が捲れる」という本末転倒な感じの使用感です。

一見いい感じなんだけど・・・。
こんな感じにダルンダルンで使い物にならない!

むしろループが付いていることで手首周りがゴロゴロして着心地が悪くなるデメリットの方が目立ちましたので、切り落としました。サムループゴメンナサイ。

こんなもの・・・
こうしてやるっ!!

イマイチなところ

・縫製はそれなり

縫製はそれなりでいつものワークマンクオリティです。糸端の処理が甘いところがあり、糸端がピョンピョン飛び出ている箇所が見受けられます。まーここらへんも想定内。気になった人はハサミとかで処理しましょう。他のブランドでもこんなのはいくらでもありますので十分及第点は取れています。

・パターンがちょい微妙かも

mont-bellのトレールアクションパーカが基準なので少し厳しくなっているかもしれませんが、袖や体幹部のフィット感は「ややゆったりした着心地」になっています。トレールアクションパーカの「かなりピッタリした着心地」に慣れているせいもあるかと思いますが、ここについては今後の実戦投入で確認していきたいところです。

あと、首元のジップ部分にカフが付いてジッパータブが直接肌に当たらない構造になっているのは良いのですが、ここの部分のパターンが微妙で、何だが角のように「ピョン!」ってなってるんですよね。端的に言って「首周りが安っぽい」

ここらへんのシルエットは安っぽくなるのでブランドイメージが悪くなるポイントだと思います。気合を入れて欲しいところですね。縫製かカッティングの変更でいい感じにできそうだと思うのですが。

ここらへんも着心地に影響しないのであれば良いんですけどね。今後実際に使用してみてまた追記していきたいと思います。

まとめ

・フィット感はそこそこ。でもミドルレイヤーで使用する予定なのでそこまで気にならなそう。生地の肌触りはウールとしては最上級。

・生地厚はやや薄めだけど重ね着で体温調整できるので特に問題にならなそう。むしろ登山においては丁度良い厚さだと思う。

・冬はほぼバラクラバ被っているので、トレールアクションパーカと違いフードと干渉せずいい感じに使えそう。

・ハーフジップなのでジッパー渋滞が起こらなそう。

って感じで、良い感じに使用できるのではないかとほくそ笑んでいます。実際の使用感についてはまた後ほど追記していきますね!

しかしこの値段は安すぎですね。ワークマン恐るべし・・・。

パターンや縫製等チョイチョイあら・・が見える製品ではありますが、そんな細かい不満を価格の力でぶん殴っていく圧倒的ワークマンスタイルです笑

これ、実戦投入して良かったら買い足したいんですが、おそらくその頃には売り切れてるんだろうなー。ワークマンのメリノ製品は年中安定供給されたら本当に神製品なんですがねー。

とりあえず雪山とかバックカントリーとかする人だったら何にも考えずに「買い!」の商品だと思います!きっと速攻売り切れます。見つけたら即決で行きましょう!!

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